設立主旨

景観問題は環境問題と深く関わりあっている課題である。また、これから21世紀を迎えるにあたって、体制や組織を整えておくべきであると考える。
景観と一口に言っても、そこには根の深い問題が横たわっている。例えば、それは哲学を始めとして、文学・芸術・医学・心理学・物理学・民俗学・史学地理 学・建築・土木・造園・農業土木・植物病理学・動植物の生態学等々で、既存の大部分の学問が介在し、関係しあっていると言っても過言ではない。これらを、 有機的に関連付けていくことが、円滑な景観問題の進歩発展に通ずるものと信じる。その”場”づくりが当景観学会の設立趣意である。
日本において今日まで、景観に関する幾多の研究会は存在していても、学会に関する団体は皆無の状態にある。その理由は、簡単には手がつけられない課題で あって、得体の知れないほど幅が広くまた奥行きも深く、これからの学問「景観学」である。それ故に、大きな研究集団が必要となる。また本課題に対しては、 志のある数多くの人々の手も必要となり、その手を差し延べ合わせて、また趣意に関する思想の啓蒙化も図りながら、あるべき姿に向かう姿勢が必要である。だ から我々は、景観を取り巻く全ての難問を恐れずに進む。時は21世紀の夜明け前、すなわち1999年秋、場所は東洋の地において「日本景観学会」の設立を 宣言し、不退転の決意を持って、志ある人々と共に立ち上がる。目標は、人間らしく生き、人間らしく住まう理想的な空間を景観的に整えることである。そし て、人間らしい人間を育み、景観からの国造りをここに宣言し誓う。

1999年11月3日 発起人一同

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