Monthly Archives: 6月 2014

五十嵐会長 就任挨拶

日本景観学会会長 五十嵐 敬喜氏の挨拶を掲載します。

 

 

日本景観学会・2014 年度春季大会(大槌) 現地での反応

地元岩手の新聞、岩手日報にて、景観学会の大会について報道されました。

1.大会の開催について

2.開催の報告

3.社説にて

 

 

釜石・大槌宣言

釜石・大槌宣言

東日本大震災から三年余が経過したが、津波被災地の復旧・復興の進捗は極めて遅く、被災者は、仮設住宅等での不自由な生活を強いられたままになっている。

被災地における住宅再建は、防潮堤の再建を前提としているため、早くから防潮堤計画が立案され、その計画に住民合意が得られたとされてきたが、いま改めて、防潮堤のあり方が議論されている。

防潮堤は、人々の生活や財産を守るためのものであるが、同時に人と海との関係を遮断し、沿岸部の豊かな生態系と美しい海岸景観を破壊するものでもある。二万キロメートルに及ぶ海岸線に囲まれたわが国における防潮堤はどうあるべきかが、いままさに問われているのである。

国の予算によって建設されるからと、後世の地元の維持管理負担を考えずより大規模な防潮堤計画を立案してしまった自治体、一刻も早く住宅再建をしたいからと、過剰な計画に明確に反対してこなかった住民、いま改めて、ほんとうに必要な防潮堤のあり方を議論する時なのである。

選挙によって選ばれた首長や議会による決定は民主的ではあるが、選挙においてすべての案件を全面委任したわけではない。防潮堤の建設、住宅地のゾーニングといった復興計画にあたっては、地元を愛し将来にわたって住み続けようとする住民の意思を尊重し、その意思をより明確に把握した地区レベルの計画を策定し、政策に反映させることが重要であり、住民投票の実施等も考慮に入れられねばならない。

私たちは、復興の推進に棹さそうとするものではない。ほんとうの復興とは何か、あるべき地域再生そして日本再生とは何か、そのためには、拙速だったものは質すことこそが真に地域の復興に繋がるものと考える。

いまただちに、防潮堤計画について真の民意を再確認すべきであることを、各首長に求めたい。ここ釜石・大槌において、高らかに宣言します。

二〇一四年六月一五日

日本景観学会釜石・大槌大会

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